和の持つ美しさが凝縮された住まい 〜旭川市 穴田邸〜

威風堂々たる、洗練された意匠の住まい。雪見障子や重厚な梁など、落ち着いた雰囲気と懐かしさを感じる空間です。天然素材を使い自然の趣を残しつつも、アイランド型キッチンや天井高を活かした壁面収納など、使い勝手の良い機能を備えています。

完成年 平成25年
家族 夫婦二人
建坪 43.5坪
価格 69万円/坪
オプション 160万円

和と洋の心地よい空間

格子の窓からもれる灯りが通りをぼんやりと照らし、ふと見上げれば風情豊かな瓦葺きのたたずまい。日本で生まれ育った者なら、誰もがなつかしさを覚えるではないでしょうか。
ご主人様は伝統的な建築に憧れ、いずれは正統な和の住まいをと考えていました。
本州の老舗旅館などにも夫婦で訪れ、その目を肥やしたとご夫婦。そして、本格的な数奇屋造りで北海道の工務店を探していたとき、寺院仏閣を手がける宮大工集団の北一タカハシ建設と出会った。
家づくりのテーマは「大正ロマン」和と洋の心地よい融合が空間設計に込められました。

各所にこだわりを感じる空間

敷石と唐戸を配したアプローチを抜けると、広さのある玄関ホールがゆったりと迎えてくれる。リビングは三角屋根の勾配を生かし、梁を大胆に見せるため2階に設置。無骨なまでに太くどっしりとした梁は道南杉を18cm角というこれまた太い柱を多用した。

寺院などの建築・解体現場から出る古材や銘木をストックし、その中から合うものがあれば惜しみなく使用していく。
床には秋田杉のフローリングが敷かれ、柱には竹でつくったオリジナルのブラケットが掛けられている。

ご夫婦が大切に使っていた祖母譲りの茶箪笥もインテリアに合わせて塗装され空間の一部に溶け込んでいる。
障子や板戸、あらわしになった構造材が響き合い、ほかにはない雰囲気をつくりあげているのが魅力だ。

趣味を活かした和の空間

4LDK+書斎という間取りのうち、しつらえの異なる和室が上下階にひとつずつ。1階の和室は琉球畳も椅子を置いて接客用に使うもてなしの間、もうひとつはリビングと隣り合う書院造りの本格派だ。
ご主人のコレクションである甲冑がそれぞれの部屋に置かれ、和の空間に独特の趣を与えている。

新居での暮らしを楽しんでいるご夫婦は、「高級旅館にわざわざ泊まるまでもなく、家にいるほうがくつろげる」と大満足だという。

こだわりポイント

  • 日本瓦の切妻屋根の純和風建築
  • 書院造りと和洋折衷、趣の異なるふたつの和室
  • 現代の暮らしと和の感性がほどよく調和するリビング
  • 唐戸や敷石で風情豊かに仕上げた玄関アプローチ
  • 自社管理の銘木や古材を使った、あらわしの梁や大黒柱